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【Bar Music Shibuya,Tokyo】18:00 ~ Midnight
「廣瀬大輔が特定のカテゴリーを設定して、それはアーティストであったりレーベルであったりジャンルであったり。Bar Musicのサイトに短いコラムと少しのディスクレヴュー、そして今DJでは、20時から23時までをテーマに沿ってプレイします。第14回のテーマはBallad(バラード)縛り」(廣瀬大輔)
12/11 Wed.
MUSICAÄNOSSA presents ANTHOLOGY <anthos+logia> VOL.14 <<Ballad編>>
[DJ]廣瀬 大輔(ELLA RECORDS)
[at]渋谷 Bar Music
[info]03.6416.3307
http://barmusic-coffee.blogspot.com
※18:00オープン、着席の通常営業スタイルで20:00~23:00の開催です。
※事前予約またはご来店前にお電話でテーブルをおさえていただけますと幸いです。
※消毒、お客様着席時のグループ別ソーシャルディスタンスの確保、換気など、ウイルス対策へのご理解とご協力をお願いいたします。
※Entrance Fee ¥1000
[at]渋谷 Bar Music
[info]03.6416.3307
http://barmusic-coffee.blogspot.com
※18:00オープン、着席の通常営業スタイルで20:00~23:00の開催です。
※事前予約またはご来店前にお電話でテーブルをおさえていただけますと幸いです。
※消毒、お客様着席時のグループ別ソーシャルディスタンスの確保、換気など、ウイルス対策へのご理解とご協力をお願いいたします。
※Entrance Fee ¥1000
廣瀬 大輔(Ella Records)
ヴィンテージ・レコード・ディーラー&ショップElla
Records所属。かつてはDANCE MUSIC RECORDのジャズ・バイヤーとして新譜を供給し、ライターとして“Jazz Next
Standard”シリーズや「Jazz MeetsEurope」、「500 Club Jazz Classics」、“Jazz The
New Chapter”シリーズ等の書誌や多くのライナーノーツ等へ新旧問わずジャズ/クラブ・ミュージックに関する執筆/寄稿、またDJ/選曲活動を行う。
【コラム】
「きょうのあたしの予定表には、六時間の自虐的抑鬱が組み込まれているのよ」 — フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
ムード・オルガンという感情や欲求までもが自分の望むがままに支配できるというディストピアらしい装置。それでもあえて、幸福感ではなく抑鬱的になりたいと願う。では、音楽はムード・オルガンになり得るか。音楽は聴く者の感情を支配できるのか。
テーマは「バラード」。 1. ゆっくりとした感傷的な、あるいはロマンチックな曲。 2. 短い節回しで物語を語る詩や歌。伝統的なバラッドは一般的に作者不詳で、世代から世代へと口伝で伝えられてきた。 — Oxford Languages
Wikipediaの英語版の「Ballad」においては曖昧回避のページがあり、幾つか立項された中で、テーマに合うのは以下の項目だろう。
・感傷的なバラード、多くのジャンルのポピュラー音楽のスタイルで、恋愛関係を題材にしたものが多い。
つまり、一般的にいわれるバラードについては、ゆっくりとしたテンポ、そしてセンチメンタル(感傷的)でロマンチックであり、恋愛関係を題材としたもの(が多い)ということになる。
ゆっくりとしたテンポ。これはそのまま捉えられる。そして、Prestigeは1960年代に、Miles
Davis、John Coltrane、MJQ、Yusef Lateefなど、アーティストごとの過去作からのバラード集を「Plays For
Lovers」と題して「恋人たちのために」リリースした。これらはすべてインストであるが、恋愛関係のキーについてはタイトルや歌詞からのイメージが先行するということも考えられる。しかし、逆もまた可であり、恋愛をテーマにしたからこそバラードという形が取られていると言える。こちらが真だろう、と思う。では、恋愛を想起させるような、音楽においてのセンチメンタルでありロマンチックであるということはどういうことか。
『悲しい曲の何が悲しいのか』(源河亨
2019)では、「センチメンタル」「ロマンチック」といった音楽の性質については、表出的性質であり、音楽が持つ性質として説明される必要があるとする。つまり、ゆっくりとしたテンポが音楽そのものの特徴であるように、悲しい音楽は音楽そのものの特徴である、ということだ。リンゴが赤いように。では、なぜ心を持たない音楽そのものの様子を「楽しい音楽」「悲しい音楽」「さみしい音楽」などのように情動用語を用いて表すのか。そして、それを鑑賞者が曲の特徴として聴き取るもの、対象の特徴として認識される理由の説として
表出説 作曲者の情動を伝達 喚起説 鑑賞者に喚起させる力 類似説 行動と類似 ゆっくり抑揚が少ない 悲しい ペルソナ説 架空の人物を想像させる
を挙げて論を進めているが、ここでは割愛し、本書の引用はここまでとする。
私見。雑感。人間が五感で受け取る感覚を表現する言葉は圧倒的に足りない。いい香り、静か、甘い、ざらざら。多くの場合は比喩に頼ることとなる。バラのような香り、砂糖のような甘さ、海のような色、猫の舌のような感触。音楽は情動用語で表されるということは、音楽は人間の情動に比喩できる性質を持っている、ということになるだろう。それでも、音楽についてのメアリーの部屋があればどうなるだろう。音楽に情動的な機微を感じられるだろうか。いわゆるクオリア問題に帰するのか。ただ、そこに美的本質はあるのか。美的判断の客観性、主観性。
そんなことを書き連ねてコラムも「やっぱりマルチモーダルで云々」と、まとめに入ろうという時に、小さなお子さんが「楽しげ」なスウィング・ジャズの演奏を聴きながら「楽しそう」に踊っている、正確には踊りだしたくてうずうずしちゃってる動画がタイムラインで流れてきて、最高だなって思いました。楽しい音楽は楽しいよな。うん、わかるよ。
今回はバラード縛りです。センチメンタルでメランコリックな音楽たちです。よろしくお願いいたします。
【ディスク・レヴュー】by 廣瀬 大輔(Ella Records)
・Ben Webster / Over The Rainbow from 『See You At The Fair』
テナー奏者Ben
Websterの、この後、終の棲家となるヨーロッパへ移住する前の1964年のアメリカ録音最終作。Ben
WebsterのワンホーンにピアノはHank Jones、もしくはRoger Kellaway、ベースにRichard
Davis、ドラムにはOsie
Johnsonという編成のカルテット。御年すでに55歳。アメリカにおいては既に流行から外れ古臭くなってしまっていたスタイルであったが、60年後にも響くホンカー・バラードの真骨頂。
・Nathan Davis / Spring Can Really Hang You Up The Most from 『Happy Girl』
アメリカのサックス奏者Nathan Davisのデビュー作はドイツのSABAから。この時ツアーでヨーロッパに訪れていたLarry YoungとWoody Shaw、欧州移住組のNathan Davis、Jimmy Woode、Billy Brooksによるセクステット。Larry Youngはオルガンではなく全編ピアノを演奏する。この後、Blue NoteでYoungが『Unity』で自演する「Theme From Zoltan」も収録。楽しいはずの春があなたがいないせいで憂鬱だわ。
・Freddie Redd / You from 『Under Paris Skies』
アメリカではRiverside、さらにはBlue
Noteから2枚のアルバムをリリースしたが、音楽的成功は得られずに1960年代初頭にヨーロッパに移住。1974年には西海岸に戻り、そこで活動を行うが、その間、フランスにて録音された1枚。Didier
Levallet、Didier
Carlierとのピアノ・トリオでFuturaからのリリース。大好きな「You」。この「You」は誰を指すのか。一般的には恋人であったりパートナーであったりを想像しますが、自分はこの「You」が自分の子供に向けた優しさも感じたり。
・Chet
Baker meets Enrico Pieranunzi / Soft Journey from 『Soft Journey』
イタリアのピアニストEnrico Pieranunzi率いるカルテットにChet
Bakerをフィーチャー。ライナーノーツでPieranunziは子供のころからChetの作品を多数聴いてきており即興部分含めてメロディーをそらで歌えるという。アメリカのリリカルとイタリアのリリカルを代表する両名。Chetは本作でお得意の「My
Funny Valentine」のヴォーカルも披露する。
・Chico Freeman / Peace from 『Spirit Sensitive』
Chico
FreemanのワンホーンにJohn Hicksのピアノ、Cecil McBeeのベース、そしてBilly Hart、もしくはFamoudou
Don MoyeのドラムによるカルテットによるIndia Navigationからの1979年作。「Autumn In New
York」や「A Child Is Born」といったスタンダードやHorace
Silverの「Peace」など、とにかく丁寧に心を込めてフレーズ、フレーズがプレイされるアルバム通して全て真摯なバラード。
・Curtis Clark / Bouquet (For Dorien Stokkum) from 『Self Trait』
シカゴのピアニストCurtis
Clarkによる、1984年にベルリンで行われた「The Piano
Project」での模様を収めたソロ・ピアノによるライヴ・アルバム。FMPからのリリースということもあり、前衛感はありつつも、美しくリリカル。MPSからリリースされたサイケ・ジャズの人気盤「Everything」を残したグループSmokeのピアニストも実は彼。
Bar Music Shibuya, Tokyo Schedule
12/2(月)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/3(火)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/4(水)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/5(木)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/6(金)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/7(土)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/8(日)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/9(月)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/10(火)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/11(水)「MUSICAÄNOSSA presents ANTHOLOGY <anthos+logia> VOL.14 <<Ballad編>>」※18:00オープン、着席の通常営業スタイルで20:00~23:00の開催。[DJ]廣瀬 大輔(ELLA RECORDS)
12/12(木)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/13(金)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/14(土)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/15(日)「Level 7」※18:00 オープン、着席の通常営業スタイルで18:00~23:00の開催。[DJ]TOMITA(太子堂ジャズ部)
12/18(水) 「暮らしの手帖」※18:00オープン、着席の通常営業スタイルで19:00~23:00の開催。 [DJ]東 里起(Small Circle of Friends)・中村 智昭(MUSICAÄNOSSA / Bar Music Shibuya,Tokyo)
12/19(木)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/20(金)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/21(土 / 祝日)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/22(日)「INVENTORY~ensemble of brasil~」※18:00 オープン、着席の通常営業スタイルで19:00~23:00の開催。[DJ]大島 忠智(IDEE Records)・江利川 侑介(disk union)
12/23(月)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/24(火)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/25(水) 「バミューダトライアングル」※18:00 オープン、着席の通常営業スタイルで19:00~23:00の開催。[DJ]秋葉 裕介・高木 慶太・中村 智昭(MUSICAÄNOSSA / Bar Music Shibuya,Tokyo)
12/26(木)通常営業 18:00 ~ Midnight
1/1(水/祝)Close.
1/2(木)Close.
1/3(金)Close.
1/4(土)通常営業 18:00 ~ Midnight
Christmas 2024
12/1(日)「Oasis」※18:00 オープン、着席の通常営業スタイルで19:00~23:00の開催。[DJ]Calm
12/2(月)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/3(火)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/4(水)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/5(木)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/6(金)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/7(土)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/8(日)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/9(月)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/10(火)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/11(水)「MUSICAÄNOSSA presents ANTHOLOGY <anthos+logia> VOL.14 <<Ballad編>>」※18:00オープン、着席の通常営業スタイルで20:00~23:00の開催。[DJ]廣瀬 大輔(ELLA RECORDS)
12/12(木)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/13(金)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/14(土)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/15(日)「Level 7」※18:00 オープン、着席の通常営業スタイルで18:00~23:00の開催。[DJ]TOMITA(太子堂ジャズ部)
12/16(月)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/17(火)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/17(火)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/18(水) 「暮らしの手帖」※18:00オープン、着席の通常営業スタイルで19:00~23:00の開催。 [DJ]東 里起(Small Circle of Friends)・中村 智昭(MUSICAÄNOSSA / Bar Music Shibuya,Tokyo)
12/19(木)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/20(金)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/21(土 / 祝日)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/22(日)「INVENTORY~ensemble of brasil~」※18:00 オープン、着席の通常営業スタイルで19:00~23:00の開催。[DJ]大島 忠智(IDEE Records)・江利川 侑介(disk union)
12/23(月)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/24(火)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/25(水) 「バミューダトライアングル」※18:00 オープン、着席の通常営業スタイルで19:00~23:00の開催。[DJ]秋葉 裕介・高木 慶太・中村 智昭(MUSICAÄNOSSA / Bar Music Shibuya,Tokyo)
12/26(木)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/27(金)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/28(土)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/29(日)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/30(月)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/31(火)「ゆく皿くる皿」※21:00オープン、着席の通常営業スタイルで22:00~Midnightの開催です。[DJ]中村 智昭(MUSICAÄNOSSA / Bar Music Shibuya,Tokyo) and Friends!
12/28(土)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/29(日)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/30(月)通常営業 18:00 ~ Midnight
12/31(火)「ゆく皿くる皿」※21:00オープン、着席の通常営業スタイルで22:00~Midnightの開催です。[DJ]中村 智昭(MUSICAÄNOSSA / Bar Music Shibuya,Tokyo) and Friends!
1/1(水/祝)Close.
1/2(木)Close.
1/3(金)Close.
1/4(土)通常営業 18:00 ~ Midnight
コーヒーとお酒、そして音楽。