2023年8月6日日曜日

8/9 Wed.「MUSICAÄNOSSA presents ANTHOLOGY KRZYSZTOF KOMEDA - POLISH PIANSM編」[DJ]廣瀬 大輔(ELLA RECORDS)・中村 智昭(MUSICAÄNOSSA / Bar Music Shibuya,Tokyo)

 

「廣瀬大輔が特定のカテゴリーを設定して、それはアーティストであったりレーベルであったりジャンルであったり、Bar Musicのサイトに短いコラムと少しのディスクレヴュー、DJではスタートの20時から21時までの1時間をそのテーマでレコードをプレイします。第6回のテーマはKRZYSZTOF KOMEDA - POLISH PIANSM。その後は、店主中村智昭と廣瀬が23時まで(廣瀬 大輔 ELLA RECORDS)

8/9 Wed.
MUSICAÄNOSSA presents ANTHOLOGY <anthos+logia> VOL.6 KRZYSZTOF KOMEDA - POLISH PIANSM
[DJ]廣瀬 大輔(ELLA RECORDS)・
中村 智昭(MUSICAÄNOSSA / Bar Music Shibuya,Tokyo)
[at]渋谷 Bar Music 
[info]03.6416.3307
http://barmusic-coffee.blogspot.com 
※18:00オープン、着席の通常営業スタイルで20:00~23:00の開催です。
※新型コロナウイルス禍以前より入店
人数を制限しておりますので、事前予約またはご来店直前にでもお電話でテーブルをおさえていただけますと幸いです。  
※消毒、お客様着席時のグループ別ソーシャルディスタンスの確保、換気など、ウイルス対策へのご理解とご協力をお願いいたします。
※Music Charge + Entrance Fee ¥1000

  

廣瀬 大輔(Ella Records)
ヴィンテージ・レコード・ディーラー&ショップElla Records所属。かつてはDANCE MUSIC RECORDのジャズ・バイヤーとして新譜を供給し、ライターとして“Jazz Next Standard”シリーズや「Jazz MeetsEurope」、「500 Club Jazz Classics」、“Jazz The New Chapter”シリーズ等の書誌や多くのライナーノーツ等へ新旧問わずジャズ/クラブ・ミュージックに関する執筆/寄稿、またDJ/選曲活動を行う。
 
 
●コラム by 廣瀬 大輔(Ella Records)
 
 ポーランドを代表するジャズ・ピアニストと言えば、誰もがKrzysztof Komeda<クシシュトフ・コメダ>の名をあげるだろうだろう。早逝してしまった彼の没後以降、現在に至るまで、彼に捧げる多くの作品がリリースされている。彼の祖国でのショパンと比肩するほどの名声は、Joachim-Ernst Berendtの以下の言葉に集約されているのだと思う。

「ポーランドでは『ジャズ』という言葉は自由の象徴となった。ジャズがこれほど政治的に重要な意味を持つ国は他になく、ジャズはポーランドでシグナルとなった。Komedaはその中心人物だった」

1940年代後半に、”ブルジョワ的で退廃的である”とされたジャズは地下に潜り、スターリンの死後には”プロレタリア・アート”であると真逆の意味を与えられカタコンベから解放された。それを象徴するのが1956年に行われた”ソポト・ジャズ祭”の第1回。全国から集まった約5万人の聴衆に熱狂的に受け入れられたこのジャズ祭のオープニングの街頭パレードで、Komedaたちは楽器ケースを棺桶に見立てて担ぎ歩き、このジャズ祭を「社会主義音楽の葬礼」と見立てた。Berendtは言う。

「このフェスティバルの最大の発見は、これまで知られていなかったKrzysztof Komeda率いるセクステットで、Modern Jazz QuartetやGerry Mulliganのスタイルでモダン・ジャズのみを演奏する初のポーランド人グループであった」

Komedaが生前にポーランド国内で残したスタジオ録音のジャズ・アルバムは『Astigmatic』の1枚のみ。本作は現在においてもポーランド史上最高傑作のジャズ作品として認知されているが、映画音楽家としての彼の活動の方が広く知られているのはご承知の通り。『水の中のナイフ』や『ローズマリーの赤ちゃん』の監督であるRoman Polanski<ロマン・ポランスキー>は彼のことを

「Komedaの音楽はクールでモダンだが、そこには人間の鼓動があった。彼は傑出した映画音楽家で、私の映画に価値を与えた。彼の音楽がなければ、価値がないほどに」 

と賞した。Krzysztof Komedaは1969年に夭逝してしまう。

東京外語大学出版の『地球の音楽』のポーランドの章では、1990年に解体されるまで”報道・出版・興行中央検査局”が全ての音楽にも検閲をかけていたと記されている。Komedaの登場で全てが開放されたわけではない。長い道のりの標を経てKomedaが民族のアイデンティティを伴って広く活動していたからこそ、今私たちが思うKomedaの音楽があるのだと思う。

”歴史の一場面に流れていた音楽は抵抗の歴史でもある”

今回はBar Music中村店主が手掛けるレーベルからリリースされたSlławek Jaskulke<スワヴェク・ヤスクウケ>のアルバム、そして来日公演のコンセプトのオマージュ回。JaskulkeもKomedaのトリビュート・アルバムをリリースしています。ポーランドのジャズは多様で、別側面のフリーやジャズ・ロックなども大好きなので、そのような特集回や”Polsih Jazz”回、”Jazz Jamboree”回もいつか出来たらいいなと思います。


 
 
 【ディスク・レヴュー】by 廣瀬 大輔(Ella Records)




 





 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・Sekstet Komedy / Festiwal Jazzowy Sopot 1956 
コラムでも登場した”ソポト・ジャズ祭”の第1回のポーランド・モダンジャズ開闢の記念碑。「Memory Of Bach」の共同作曲者のJerzy Milian等を従えたセクステット。通称『Polsih Jazz Vol.0』で知られるAndrzej Kurylewiczとのカップリング10インチ。ちな”MUZA”カヴァーなんで少し後に出たものかも(当時はまだ”MUZA”はありませんでした)。
 

Tomasz Stanko Quintet / Music For K ・Komeda
グループにも参加していたトランペッターTomasz Stankoの初リーダー作は『Music For K』。Komedaの死の翌年にリリースされた彼による本作のタイトル曲はKomedaに捧げられ、彼自身はフリー・フォームな演奏を得意とするタイプだが、Komedaを音楽的な師と仰ぐ。




Mieczyslaw Kosz / Reminiscence 
29歳で夭逝してしまったために残された作品は少ないが、スラブの旋律とポスト・ロマンティックな作風で、Bill EvansやKomedaにも比較されるピアニスト。<Polish Pianism>。近年にも彼の伝記や、それを元にした映画なども製作された。クラシックのジャズ解釈と自作曲を収録。
 

Jazz Studio Orchestra Of The Polish Radio / S.T. Jerzy Milian Trio / Baazaar Michal Urbaniak's Group / Live Recording Adam Makowicz / Unit ・Komedaの死後に彼への追悼を込めてカヴァー曲を演奏したPolish Jazzシリーズに残されたアルバムたち。

 

Krzysztof Komeda / Muzyka Krzysztofa Komedy 1 Krzysztof Komeda / Muzyka Krzysztofa Komedy 2 Krzysztof Komeda / Muzyka Krzysztofa Komedy 3 Krzysztof Komeda / Muzyka Krzysztofa Komedy 4 Krzysztof Komeda / Astigmatic 
『Muzyka Krzysztofa Komedy』はボックス・セットがばら売りにされたもの。こういうのをアルバム単位で掛ける時間も設けたいですよね。ゆったりとした時間も平日のBar Musicの雰囲気にきっと合う。


 

中村 智昭(MUSICAÄNOSSA / Bar Music Shibuya,Tokyo)
1977年広島生まれ。渋谷「バー・ミュージック」店主。1995年にDJをスタートし、1999年より「ムジカノッサ」を主宰。選曲家としてユニバーサル/ビクター/インパートメント/キング/コアポート/ディスクユニオンより複数枚のコンピレイションCDやヴァイナルをリリース、ディスクガイドの企画・監修も手掛けると共にUSENやFM各局にも選曲を提供。ジョン・コルトレーンのトリビュート・コピレイション『Dear J.C.』(ユニバーサル)、ベニー・シングス『The Best Of Benny Sings』(ビクター)のライナーノーツや、「Latina」誌、HMV発行の「Quiet Corner」、リットーミュージック「Jazz Next Standerd」シリーズ、シンコーミュージック「Tokyo Moon」への寄稿など。CALMベスト・アルバム『Mellowdies for Memories』(ラストラム)の選曲とその解説も担当している。また、渋谷「カフェ・アプレミディ」にて1999年のオープンから2009年までの10年間店長も務めた。2010年渋谷に「バー・ミュージック」をオープン。2013年にはレーベル「ムジカノッサ・グリプス」をスタート。近年はスモール・サークル・オブ・フレンズ/STUDIO75とのコラボレーションも活発化している。晩年のテリー・キャリアーのCDオンリー音源から厳選し世界初ヴァイナル化した『Tokyo Moon』や、コンピレーションCD+7”EP『Bar Music』シリーズも好評。最新作は現代ポーランド・ピアニズムの至宝、スワヴェク・ヤスクウケのアルバム群から5曲を世界初アナログ化した『MUSICAÄNOSSA SLAWEK JASKULKE』。




 

 

Terry Callier誕生日の5月24日、当店オリジナルのスペシャルT-shirt発売!

Bar Music店主・中村智昭が組んだコンピレーションLP『Tokyo Moon』のジャケット写真を使用した、当店のみ販売のスペシャルT-shirt!


Photo by Rui Tsuguchi

Size: S/M/L/XL¥4800(税込)

テリー・キャリアー
ソウル、ジャズ、フォークの狭間をブルースと共に独自のスタイルで紡ぎ、2012年に帰らぬ人となった孤高のシンガー・ソング・ライター。

通販はこちら!→https://barmusic.buyshop.jp

 
 
 
 

現代ポーランド・ピアニズムの至宝、スワヴェク・ヤスクウケのアルバム群から超厳選の5曲を2023年4月26日に世界初アナログ化でリリースしました!  衝撃の「Sea I」、トリオでグルーヴする「Chili Spirit」、美しき「Moments」.....。マスタリングは彼の大ファンだというCalmさんが手をあげてくださいました!

そして来日公演は5月13日土曜日、めぐろパーシモンホールにて!

 2023年 5月 中村 智昭 MUSICAÄNOSSA / Bar Music Shibuya,Tokyo

 


〜以下、メーカー・インフォメーションより〜 

現代ポーランド・ピアニズムの至宝、スワヴェク・ヤスクウケのCDオンリーのアルバム群から超厳選の5曲を世界初ヴァイナル化!

全音楽ファン必携の完全限定盤が、来日公演を目前にした絶好のタイミングでムジカノッサ・グリプスより4/26にリリース!
 
本国ポーランドでは2014年に、ここ日本では2016年にリリースされたアルバム『Sea』はジャズのみならず、ポスト・クラシカル/アンビエント/エレクトロニカ、例えばニルス・フラームやハウシュカ、ゴールドムンドといったアーティスト達が名を連ねるであろうピアノ・ソロ作の近代史においても、非常に稀有な光を放つ衝撃の作品でした。そのタイトル曲と言える「Sea I」に、それ以前にトリオ名義でリリースされていたグルーヴィーな「Chili Spirit」、永遠の美しさを湛えたバラード「Moments」という素晴らしい楽曲達を今回初めてアナログ化することができて、本当に嬉しいです。彼の音楽が、より様々な場所またはシーンで、より多くの人々の耳に届くことを心から願いながら選びました。6年ぶりの来日公演も、今から楽しみでなりません。(中村 智昭 MUSICAÄNOSSA / Bar Music Shibuya,Tokyo)
  • A1.Sea I
  • A2.Chili Spirit
  • A3.Tokitura
  • B1.Moments
  • B2.Park I
LP選曲:中村智昭 / マスタリング:Calm
 
スワヴェク・ヤスクウケ
1979年ポーランドはバルト海沿岸の最北部に位置するプツク生まれのジャズ・ピアニスト。若くしてサックス奏者ズビグニェフ・ナミスウォフスキのバンド・メンバーとしてデビュー。同時期にグダニスクで結成された人気バンド、ピンク・フロイトに初期サポート・メンバーとしても参加。ジャズのみならず、テクノ、パンク、フォークといった様々な音楽要素を消化しながら、2004年には自身のトリオ名義で『Sugarfree』をリリース。順調にキャリアを重ねる中でやがてピアノ・ソロというフォーマットにたどり着き、『Moments』『Sea』『Senne』『Park Live』といった傑作を立て続けに生み出した。2023年5月13日には、めぐろパーシモンホールにて「POLISH PIANISM Concert」来日公演を行う。

 

 

 

【初2LP化!】V.A.『Hydeout Productions 2nd Collection』
 
Nujabes 命日の2月26日、店頭入荷!

〜以下、メーカー・インフォメーションより〜
現代の音楽業界全体の流れとは別に、宣伝活動を行わず純粋に音=作品のリリースのみでリスナーから大きな支持を獲得した稀有のインディペンデント・レーベル「Hydeout Productions」のレーベルのコレクション・アルバム第2弾「2nd Collection」が2LPでリリース。

それは、Nujabesのアルバム『Metaphorical Music』『Modal Soul』と平行して、よりレンジの広い作品・人選で綴られたHydeoutのもう一つの世界。
アルバム『Modal soul』から「Reflection Eternal」の別章とも言うべき存在である「Another Reflection」等、レーベルのコレクション・アルバムでありながらNujabesの2nd Album『Modal Soul』以降のレーベルの方向性を示した作品。

Nujabes / Voice Of Autumn
Nujabes / Sky Is Falling
Uyama Hiroto / Waltz For Life Will Born
Clammbon By Nujabes / Imaginary Folklore
Nujabes / Hikari
Nujabes / Counting Stars
Nujabes / Another Reflection
Nujabes / Fly By Night
Pase Rock / Old Light (Voices From 93 Million Miles Away Remix)
Emancipator / With Rainy Eyes
Shing02 / Luv(sic.) Modal Soul Remix
Uyama Hiroto / Windspeaks
DSK / Winter Lane (Nujabes Remix)
Nujabes / After Hanabi -Listen To My Beats

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品番 : HOLP007
フォーマット : 2LP
 

 

4年前に初アナログ化音源を中心にムジカノッサで組んだコンピレーション『Tokyo Moon』の2ndプレス・エディションを、12月3日にリリースしました。「Truth In Tears 2」を追加収録、"Moon White"カラー盤で特製ポスター付きの豪華仕様です!中村 智昭

 
 
 
 

 

 

〜Charles Stepney『Step On Step』入荷のお知らせ 〜

MUSICAÄNOSSA Top Reccomend ~ D/H3 usen for Cafe Apres-midi 2022 Early Autumn Selection(放送期間 8月29日~10月9日 毎週月曜18:00~26:00) 

Charles Stepney『Step On Step』(2022年 / International Anthem)
もしも貴方がチャールズ・ステップニー(1931-1976)という名前を知らないとしても、キーファーやジョン・キャロル・カービーといった現行シーンの先端を行くアーティストたちにいま心を奪われているならば、この作品は絶対に耳にすべきだ。時を遡ること約50年前の1970年前後、シカゴのサウスサイドにあったという自宅の地下スタジオにてデモ的に多重録音されたこれらの楽曲は、間違いなく彼らが行き着こうとする場所に先んじている。
 
そして、もしも貴方がミニー・リパートンやテリー・キャリアー、またはアース・ウィンド&ファイアーという名前を知っているならば、やはりこの作品を絶対に耳にすべきだ。なぜならば彼らはその活動の最初期に、チャールズ・ステップニーという編・作曲家/プロデューサーの手によって世に送り出されたからだ。また、同時期のラムゼイ・ルイスやデルズといったすでに十分キャリアを重ねていた者たちも同様に、チャールズ・ステップニーのスコアと指揮に導かれ未踏の境地へと達していた。
 
そうしたことを踏まえて『Step On Step』と向き合うとき、僕たちはついに偉大な音楽家の核心に迫ることができる。ニュー・ロータリー・コネクションに提供した稀代の名曲「I Am The Black Gold Of The Sun」のプロトタイプ「Black Gold」の鈍く、それでいてあまりに眩しい輝きはいったいどうだろう。僕は、胸の高鳴りを抑えることができない。
 
今回の初秋セレクションでは、リズムボックスに導かれる柔らかな音像からシュギー・オーティス「Pling!」をすぐに連想してしまった「Roadtrip」や、後にアース・ウィンド&ファイアーが歌い大ヒット曲となる「That's The Way Of The World」を選んだ。現代のポピュラー音楽史におけるミッシングリンクとも言える、これほどまでに貴重で尊い音源のマスターテープが、長期の間にほぼ劣化もせず無事に残されていた奇跡に感謝する。Bar Music 店主 中村 智昭
 
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Bar Music Shibuya, Tokyo 曜日ごとの営業時間のご案内 
 
【月曜日】18:00 ~ Midnight 

 

【火曜日】18:00 ~ Midnight
 
【水曜日】18:00 ~ Midnight

 

【木曜日】18:00 ~ Midnight

【金曜日】18:00 ~ Early Morning

 

【土曜日】18:00 ~ Midnight

 

【日曜日】15:00 ~ 24:00


 
コーヒーとお酒、そして音楽。
Bar Music Shibuya,Tokyo
バー・ミュージック  
東京都渋谷区道玄坂1-6-7-5F 
Tel.03.6416.3307
Open / 18:00~Midnight (金曜日は翌早朝まで、日曜日は15:00オープン)
Close / 不定休
厳選のCDとレコードも販売。
 
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