2015年6月23日火曜日

7/11 Sat.「太子堂ジャズ部 presents 小川充『club jazz definitive 1984-2015』リリース記念パーティー」[DJ]小川 充・TOMITA(Level 7)・秋葉 裕介・尾崎 浩一(eurasian suite)・城内 宏信(www.dj-jyounai.net)・廣瀬 大輔・中村 智昭(MUSICAANOSSA)

小川充『club jazz definitive 1984-2015』
Bar Musicにて好評販売中!

7/11 Sat.
太子堂ジャズ部 presents
小川充『club jazz definitive 1984-2015』リリース記念パーティー
[DJ]小川 充・TOMITA(Level 7)・秋葉
・尾崎 浩一(eurasian suite)・城内 宏信(www.dj-jyounai.net)・廣瀬 大輔・中村 智昭(MUSICAANOSSA)
[at]渋谷 Bar Music
[info]03.6416.3307

※22:00~5:00の開催です。
※Music Charge ¥500
http://www.musicaanossa.com/bar_music/




-『club jazz definitive 1984-2015』番外編 -

いよいよ今週土曜日に迫った「太子堂ジャズ部」presents小川充『club jazz definitive 1984-2015』リリース記念パーティー。
そこで直前ではありますが、急遽特別企画として参加DJの皆さんに『club jazz definitive 1984-2015』番外編的な感じで、自由にテーマを決めてもらい、5タイトル(もしくは5曲)をセレクト&レヴュー寄稿して頂きました!
番外編というか、かなり私的で各人の個性が色濃く出たセレクトで、なかなか興味深いものになりました。

本編と合わせて、是非お楽しみ下さい! 
(TOMITA)

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* 小川充【裏Club Jazz Definitive Best 5】


① Working Week - Compañeros / Virgin / UK / 1986
約1000枚のアルバムを紹介する『Club Jazz Definitive』だが、掲載し切れなかった作品もある。惜しくも選に漏れた中から特に優れた5枚をピックアップ。ファースト同様、ラテン・ジャズ調の「Soul Train」を収録した本セカンドもUKダンス・ジャズ草創期の名作。

② Marden Hill – Cadaquéz / Él / UK /1988
クラブ・ジャズを超越した傑作。バカラックなどの映画音楽にインスパイアされ、ネオ・アコ、ロカビリー、マカロニ・ウェスタン調と多彩だが、白眉はワルツ曲「Curtain」。当時、日本の音楽やファッション界でもお洒落でハイセンスなアルバムとして注目された。

 The Balistic Brothers vs. The Eccentric Afro’s - Volume 1 / On Delancy Street / UK /1994
バリスティック・ブラザーズ名義のアルバム以前に発表した、本来的にはファーストに位置づけられる作品。後のアルバムに比べ、ジャズ・ファンクやレア・グルーヴ度数が高い。なお、マーデン・ヒルがリミックス参加した2作目のジャケは『Super Disco Brake’s』風。

 Massive Attack V Mad Professor - No Protection / Wild Bunch / UK / 1995
『Protection』をマッド・プロフェッサーがダブワイズ。しかし、単なるリミックス・アルバムというより、両者のコラボによる完全なオリジナル・アルバムとして評価できる。ちなみに、LPのB面が『Blue Lines』となってしまった珍しいプレス・ミス盤が存在する。

 Outside - Discoveries / Dorado / UK / 1997
アウトサイドの3作目は、翌年発表のイアン・オブライアンの『Gigantic Days』とジャケが似ているが、中身もそれに劣らぬフューチャー・ジャズの金字塔的作品。イアンについては、これまた掲載から漏れてしまった『A History Of Things To Come』も素晴らしい。

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*尾崎浩一【eurasian suiteが感謝の念を新たにする5枚】




① V.A. - Acid Jazz Vol. 47 / CD+本 / New Sounds 2000 / (Italy) / 2000

② V.A. - Destination:Out 1 / 2LP / Ecco.Chamber / (Austria) / 2002
③ V.A - compost one hundred / 4LP / Compost Records / (Germany) / 2001
④ V.A. - showa / 64 / 2LP / disorient / (U.K.-Japan) / 1999
⑤ John Beltran - In Full Color / Ubiquity / (U.S.A) / 2004

 ①~⑤は順不同。①はCompost Recordsに送ったデモ・カセット・テープ(笑)をきっかけにeurasian suite labelを立ち上げるきっかけとなった記念すべき1枚。当時、未契約のままでCompost Records所属アーティストの楽曲のコンピレーションに収録してもらった。Michael Reinboth氏の温情に感謝。このコンピレーションが2001年の「eurasian suite ep 001(以下esep 001)」発売の原動力となった。
esep 001をディストリビューションのあても無いまま、とりあえず500枚プレスの上、 テスト盤を持って新幹線で東京に行き、アポなしでDMRに小川さんを訪ねた。偶然1階のDJブースにいらっしゃった小川さんにテスト盤4枚中2枚をお渡ししたところ、esep 001の取扱いをすぐに決めて頂いて心底ほっとしたことや、完売してびっくりしたことを思い出します。思い出すたびに小川さん、富田さん、廣瀬君をはじめとするDMR Jazz チームの皆さんに感謝の念を新たにします。
 ②~⑤にも思い出&エピソードが沢山あるのですが、それはリリース・パーティーの場で!

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*秋葉介【My Favorites Club Jazz 5】

大きなテーマはありません。好きでよく使うものばかりです。




①THE MISLED CHILDREN MEET ODEAN POPE - SAME / LP / PORTER RECORDS / USA / 2008
CLUB JAZZ definitiveの中でも「時空を超えたコラボ」というコーナーがありましたが、このアルバムも、そういった一枚。そのODEAN POPEはMUSEなどから素晴らしいアルバムを発表していたグループCATALYSTのサックス奏者。ダークな香りが漂う、不気味なアルバム。

②RITUAL BEATING SYSTEM - BAHIA BLACK / LP / ISLAND / 1992
HANCOCK、SHORTER、そこにOLODUMときたら、無視できませんね。ディープなバツカーダの中をクールに泳ぐピアノとサックスにしびれます。

③SUBA - VOCE GOSTA / 12" / Ziriguiboom / EU / 1999
CLUB JAZZ definitiveで取り上げられているアルバム『SAO PAULO CONFESSIONS』からのカット。中でも「FREEZZY JAM MIX」が秀逸。ネタのMILTON BANANAを上手く使ったバツカーダトラック。使えます。

④GRUPO BATUQUE - SAMBA DE RUA / LP / FAR OUT / UK / 1997
FAR OUTによるブラジル音楽への貢献は、計り知れないものがある。本作はWILSON DES NEVES、MAMAOことAZYMUTHのパーカッショニストIVAN CONTIなどが中心となって、ジャズファンク・バツカーダ生み出した。「PAROU AI」は必聴。リオのカーニバルの最中にスタジオ録音されたとある。確かに熱い。

⑤JACQUES SCHWARZ-BART - SONE KA-LA / CD / UNIVERSAL / FRANCE / 2006
Roy Hargroveのグループで知られているが、このリーダー作ではカリブ海に浮かぶグアダループ島出身らしく、土地に伝わるGWOKAのリズムを導入し、先進的でパワフルなジャズの世界へと昇華させた。時にエレクトリックなイフェクトをかけたサックスの音色が扇情的に響く。

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*城内宏信【PRIMO的 CLUB JAZZ definitive 2005-】




①native - Prussian Blue / 12" / INFRACom! / GER / 2006
まるで自分が作った曲かのように世界中の誰よりも多くクラブでかけている12"。ニコラ・コンテにタイトル曲のリミックスを依頼したところ1曲丸ごと録り直したテイクが届いたというエピソードも(nativeのA&R垣内さん談)。あまりにカッコいい曲が届いたのできっと自分のバンドでも演りたくなってしまったのでしょうね。

② Max Grunhard Quintet - Vortex / 12" / Impossible Ark / UK / 2007
スティーブ・グロスマンのような攻め系サックスってやけに中毒性があって気付いた時には既にハメられてるんですよね。買った当時はImpossible Arkの中でも結構地味な感じだなと思ったのですが、結果カタログ中で今でもレコバッグに生き残ってるのはこの12"。

③ Turi Collura - Interferências / CD / Turi Collura / Brazil / 2008
1曲目の熱いバップチューン「Ubuntu」からラストの「Horizonte」まで捨て曲なしの素晴らしい楽曲が並ぶイタリア出身ブラジル在住のピアニスト/作編曲家の自主盤。全編を通して堪能できるイタリアンジャズとブラジリアンミュージックの程よいブレンド具合が素晴らしい。ぜひともアナログ盤で聴きたい!

④ Peter Herbolzheimer Rythm Combination & Brass - Cherokee / 12" / Freestyle / UK / 2010
豪華なアレンジのスタンダード曲が12インチ片面フルで収録なのっていいですね。贅沢の極みです。生ジャズが多くプレイされるパーティーだとディープな方向へ選曲が進みがちで、たまに宗教儀式みたいな雰囲気になってしまうので自分も気をつけないとなんですがこういう華やかなパーティー感がある曲はやっぱり盛り上がります。

⑤ PRIMO & THE GROUPE - Movement / 12" / PRIMO / JPN / 2013
私のような個人商店が自費でレコード作るのって正直なかなか厳しいのですがその反面なんでも好きな事が出来ちゃうんですよね。踊れるジャズ、ライナーノーツ、ジャケと帯、こだわりの産物でございます。パーティー共々、DIYな精神をずっと大切にしたいです。

【番外編】
① Ocean Color Scene - River Boat Song / 7" / MCA / UK / 1996
ギターが歪んでない曲なんで音楽じゃない。10代の頃は真剣にそう思っていたので、イントロのギターリフがヤバイ! ポール・ウェーラーがオルガン弾いててマジでアガる! 程度の聴き方しか出来なかったんですね、お恥ずかしい話。時を経て、マザーアースやガリアーノ等とは一線を画すトラッドやフォークに影響された彼らのルーツをモダンにそして自由に表現しているこの曲の本当のカッコ良さや、当時は全く繋がらなかった60'Sモッズ的なACIDJAZZの解釈を最近やっと理解できるようになった訳です。色んな音楽やファッションに触れることって大事ですね。最近は土着的トラックやな変拍子ジャズに混ぜて頻繁にかけてます。

② Bonnie Pink - We've gotta Find A Way To Love / 12" / Puresand / JPN / 1996
ロック系一辺倒であった私がジャジーなグルーヴに目覚めるきっかけとなったFreda Payneのカバーを収録の12"。当時の自分には現在クラブジャズクラシックとして認知されているトラックを十分に咀嚼できるだけの音楽IQが備わってなかったのです。しかし、洒脱なセンスとマニアックなアレンジ、独特の歌詞の世界観で纏め上げられたキハラ龍太郎氏の関連作品(ORIGINAL LOVE、SAKURA、SOUL LOVERS、小泉今日子etc...) はACIDJAZZをむしろ毛嫌いしていた自分をこっち側に引きづり込むのには充分すぎる魅力があったのでした。この後すぐにULTRAでJAZZ JUICEシリーズをまとめて買い揃えました。

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*廣瀬大輔【クラブ・ジャズにおけるカヴァー曲5選】

レア・グルーヴ・シーンからスタートしたクラブ・ジャズだけあって、DJ視点からの楽曲のカヴァーが多く存在する。その中で5つ上げさせて頂いた。ジャズの大名曲からダンス・クラシック、スピリチュアル・ジャズにソウル、そしてテクノとカヴァー元からもクラブ・ジャズと呼ばれるジャンルの懐の深さが窺い知れるだろう。




①4 HERO - NAIMA (V.A. / GOOD GOOD 収録) / LP / 2000 BLACK /UK / 2000
言わずと知れたJOHN COLTRANEの「NAIMA」だが、モチーフはTHE VISITORSによるカヴァーだ。疾走感、ラテンタッチのドラミング、ソロの短縮と、所謂「クラブ・ジャズ」であったり「クラブ向けのジャズ」と言われたら、そのアイコンとなり得る楽曲だ。

②DOMU Featuring Nix - MUSIC OF THE EARTH (V.A. / GOOD GOOD 2 収録) / 2000 BLACK / UK / 2002
4 HEROのDEGOによって設立されたレーベル2000 BLACKの第2弾コンピレーションには、DOMUによるPATRICE RUCIENの「MUSIC OF THE EARTH」のブロークン・ビーツ解釈のカヴァーが収録されている。ダンクラ~ブラック・コンテンポラリーな本曲もクラブ・ジャズの範疇となる好例。

③IG CULTURE - REVELATION (ZEN MADIZM 収録) / FREEDOM SCHOOL / JAPAN / 2008
ウェスト・ロンドンの立役者の一人IG CULTUREが、ブロークンビーツ隆盛後にリリースされた本作はよりソウルやジャズ、ブラック・ミュージックへと大きく傾倒したアルバムとなった。DOUG CARNの「REVELATION」のカヴァーを収録。

④AS ONE - BELIEVER/SANCTIFIED/I LOVE YOU / 12" / UBIQUITY / US / 2004
多くのアーティスト・ネームを使い分け、様々なスタイルにて活動するKIRK DEGIORGIO。AS ONE名義は基本フュージョンの系譜にもつながるテクノ・サウンドが中心だが、WELDON IRVINEのオリジナルに敬意を表しつつコズミック感を付加し「I LOVE YOU」をカヴァー。

⑤CHRISTIAN PROMMER'S DRUMLESSON - STRINGS OF LIFE / SONAR KOLLEKTIV / GERMANY / 2007
TRUBY TRIO等の多くのユニットに参加するCHRISTIAN PROMMERによるDERRICK MAYの「STRINGS OF LIFE」カヴァー。クラブ・ジャズの一時期に打ち込みの楽曲を生音でカヴァーする企画が多く出たが、その期の最後に現れたクラシック。

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*TOMITA【My Favorites Yukihiro Fukutomi Works 5】

国産ハウスの始祖的一人であった福富幸宏氏が、クラブ・ジャズ(フューチャー・ジャズ〜〜ウエスト・ロンドン)シーンに接近&クロスオーヴァーしていった90年代終わりからゼロ年代中頃。その時期に、青山のLoopでのパーティー「A New Dimension」(2000年〜2009年)でDJをご一緒させて頂いたのは本当に貴重な経験でした。海外のシーンの動向に呼応するかのように産み出される新作やリミックス・ワークの数々。それらに対するダンス・フロアの反応、さらに国内だけでなく海外DJチャートでのアクション。海外リリースetc… そういった過程や現場をリアル・タイムに間近で体感出来た事は幸運だったと思うし、何より非常にスリリングでした。
 当時、パーティーで良くプレイした曲、または個人的に思い入れが強く愛聴していたものをセレクトしてみました。




①Yukihiro Fukutomi - I Am / 12” / JCR / Germany / 2000
ゼロ年代前半、世界中で2000 Black~Bugz In The Attic的なブロークンビーツのフォロワーや模造品が誕生したが、これはそれらとは一線を画すオリジナリティーとグルーヴを持っていたと思う。日本産の黒いアフロ/ブラジリアン・ブロークンビーツ。

②Yukihiro Fukutomi - Drifting / 12” / JCR / Germany / 2000
「I Am」と同じくJCR 011-1(12”)に収録。シンプルな声ネタとキレの良いビートの組み合わせにグイグイ引っ張れる、中毒性が高い傑作インスト。後半の加速感が素晴らしい。個人的に福富作品で最もプレイした曲だと思います。

③Yukihiro Fukutomi – Playback / 12" / Forma Recording / JAPAN / 2001
福富流ボッサ・ハウス/クロスオーヴァー完成型の一つ。シンプルなデモ・トラックから聴かせてもらっていた事もあり思い入れが強い。オリジナルのイザベル・アンテナがこのカヴァーを気に入って、後の共演やアルバム・プロデュースの依頼へと繋がったのも思い出深い。

④Yukihiro Fukutomi - Revisions / 12" / Forma Recordings / JAPAN / 2002
福富流のポップなウエスト・ロンドン系ブロークンビーツ完成型。

⑤K. – Moonchild ( K.EP収録) / 12” / RHYTHM REPUBLIC /Japan / 2001
プロデュース作。King Crimsonのあの曲のカヴァー。同年リリースされていたAlex Attias & Jessica Lauren「Waltz For Little Eva」の影響が垣間見えるワルツ・ジャズ的プロダクション(実は良く聞くと変拍子では無いのですが)が見事にはまった佳作。DJプレイ用ではなく、個人的に愛聴した一曲。中島美嘉「Love Addict」、SUITE CHIC「Without Me」等のリミックス・ワークに連なる福富流ワルツ/ジャジー・ブレイクスの源流とも言えます。




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*中村智昭【ディスクガイド「club jazz definitive 1984-2015」をめくりながら憶う12インチ楽曲達】

個人的には“クラブ・ジャズ”という言葉にDJとして長らく違和感を感じてきたが、それでも、そうカテゴライズされてしまう音楽を愛してきた。これら90年代後半〜2000年代初頭に強く魅了された5曲は「私の青春のレコード」と言っても過言ではない。ジャズが現代的で鋭利なセンスのもとに、ヒップホップやテクノロジーと理想的な融合を果たした姿と誕生の刹那こそが、その全てである。また、現場においては12インチというフォーマットがリアルであった。



①Pharoah Sanders / Save Our Children (Bill Laswell Remix) ‎/ 12" /  Not On Label / US / 1998



②Karma ‎ / Sutra / ‎12" / Groove Attack Productions / Germany / 1997
③Doctor Rockit / Cafe De Flore‎ / 12" / Lifelike / UK / 2001
④Nuspirit Helsinki / Love Bossa / ‎12" / Jazzanova Compost Records (JCR) / Germany / 2000
⑤Ragga And The Jack Magic Orchestra ‎/ Where Are They Now? (Attica Blues Freestyle Drums Instrumental) / ‎12" / EMI / UK / ‎1997











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